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KNT-CT第1四半期、税負担減で純利益大幅増
売上高横ばいも国内旅行不振で営業・経常減益
KNT-CTホールディングスが発表した2018年度第1四半期(4〜6月)連結決算によると、売上高は前年同期比0.3%増の1021億3900万円とほぼ前年並みだったが、桜の早期開花や大阪北部地震の影響等による国内旅行の不振で利益率が低下し、営業利益は93.1%減の6000万円、経常利益は82.2%減の1億6300万円の減益だった。ただ、主に連結子会社間の合併に伴う税負担の軽減効果により、四半期純利益は183.9%増の10億3700万円の増益となった。
税負担の軽減では、このたびの事業構造改革に伴い、クラブツーリズムが近畿日本ツーリスト個人旅行(KNT個人)を4月1日付で吸収合併したことにより、法人税、住民税および事業税と法人税等調整額を含む税負担の軽減につながった。
第1四半期決算を詳しく見ると、売上高は0.3%増の1021億3900万円、売上原価は1.3%増の849億1700万円となり、売上総利益は4.2%減の172億2100万円。販売費および一般管理費は0.3%増の171億6100万円とほぼ前年並みで、営業利益は93.1%減の6000万円。
営業外収益は2500万円増えて1億2100万円、営業外費用は2500万円減って1700万円となり、経常利益は82.2%減の1億6300万円。これに、事業構造改革関連費用1億800万円を含む特別損失1億2300万円を加味した税金等調整前の四半期純利益は95.6%減の4000万円。法人税等合計はマイナス9億9100万円となり、四半期純利益は10億3700万円の黒字だった。
第1四半期は、海外旅行は中国、韓国、ヨーロッパ方面にも復調が見られるなど、全体として回復傾向を強めたが、国内旅行は京阪神や東京、北海道方面が比較的好調だった反面、他地域は前年を下回る傾向が続いた。訪日旅行は旅客数の伸びがやや鈍化したが引き続き拡大基調を維持した。