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スカイマーク、就航20周年で「星空ジェット」就航
民事再生という苦節乗り越え就航20年到達
スカイマーク(SKY)は9月3日、就航開始20周年を記念して「スカイマーク 20周年特別デザイン機公開&イベント」を羽田空港脇の自社格納庫で行い、本日から日本中を飛び回ることになる「星空ジェット」を公開した。イベントが行われた3日当日には、報道陣やスカイマーク関係者のほか、抽選で選ばれた一般参加者174名が参加し、スカイマークの就航20周年を祝した。
スカイマークは2015年1月に東京地裁に対して民事再生法の適用を申請。現・スカイマーク会長の佐山展生会長率いる投資ファンドのインテグラルや、競争関係にあったANAホールディングスの支援で再建した。その後、2016年3月28日には民事再生手続きを完了したことを発表しており、その後も経済環境に恵まれるなど、追い風に乗って業績はV字回復を遂げることに成功している。
そのスカイマークは、目標に掲げてきた定時運航率日本一達成という高い運航品質という看板をぶら下げて、いよいよ国際線事業進出へと新たな方向へと舵を切った。まずは年内にも成田-パラオ線と成田-サイパン線をチャーター便で運航して、来年には定期便化することを目指すなど、既に新たな目標を定めた。”成人式”を迎えたスカイマークが講じる一手は如何なるものか。同社の動きから目が離せそうにない。
佐山会長は20周年を迎えるにあたって、「民事再生を乗り切らなければ20周年を迎えることはできなかっため、感慨深い」とコメント。「これからは定時運航率、欠航率の低さ、そういったものだけではなく、お客様満足度日本一を目指して、社員一丸となって頑張りたい」と話した。
一方、市江社長も「この20年は日本の航空業界の自由化の歴史」であることに触れつつ、「スカイマークが誕生した頃、いくつかの他社も誕生し、それにより航空料金がぐっと下がってきた」とコメント。「しかしながら航空業は簡単ではなく、みなさんが苦労して、民事再生や国の支援を仰ぐなどして今日に至っている」と振り返った。
その上で、「これまでは経済環境にも恵まれてここまできたが、これからが本当の勝負どころ」とし、民事再生からV字回復を達成するも、あらためて兜の緒を締め直した。
なお、20周年記念イベントでは、元阪神タイガース監督岡田彰布さん、元中日ドラゴンズの山本昌広さんのビデオメッセージが上映されたほか、同社のイメージソングや機内音楽などを手がけるピアニストの川上ミネさんによるピアノ生演奏などを楽しんだ。