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2022.01.06

ウイングトラベル

★JTB、交流をテーマに事業領域の拡大へ

 山北栄二郎JTB社長に新春インタビュー

 

 コロナ禍で旅行業界の苦境が続く中、JTBは「交流」を切り口に事業領域を大きく広げた。費用構造改革も相まって通期で黒字を確保できる見通しだ。「国内、海外ともに需要は非常に強い」と見て、旅行需要の回復時には旅マエ・旅ナカ体験に「日常」を加えたより良いカスタマージャーニーを提供すべくツーリズムプラットフォームの整備を進める。仕入機能を全国の地域拠点に持たせ、「地域開発に本気で取り組む」と話す山北栄二郎JTB代表取締役社長に、今後のJTBがめざす方向性について新春インタビューした。

 

 21年度は低空飛行続き試練の年
 課題解決型のソリューション事業拡大

 

−−2021年を振り返って

 2021年度は緊急事態宣言などが長期化し、宣言が発出されていない日が限られていた。2020年度に比べても業界全体にとっては試練の年だった。20年度は4〜5月に大幅に需要が落ち込み、多くの店舗で休業を余儀なくされたものの、秋口からはGoToトラベルにより、一時的ではあったが盛り上がった。一方、21年度は繁忙期のない低空飛行が年間を通じて続き、経営の舵取りが難しかった。そうした中で、無観客開催となったものの東京2020大会では、旅行部門におけるオフィシャルパートナーとして、考えうる最大の貢献ができたと思う。また、各種コロナ対策事業の取り扱いにより企業・行政とのパートナーシップが深まり、様々な形で社会貢献に携わることができた。

 

−−厳しい状況下でも通期予想が黒字の理由は