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小野寺防相、南シナ海での訓練、通常の訓練強調
同様の訓練15年前から、世界各地で実施
小野寺五典防衛大臣は9月18日の閣議後会見で、去る13日に海上自衛隊が南シナ海で実施した対潜戦訓練について、「あくまでも自衛隊の戦術技量の向上を図るものであり、特定の国を念頭に置いたものではない」と述べ、通常の訓練の一環であることを強調した。ただ、潜水艦による任務は秘匿性が高いことで知られ、これまでも公表される機会が少なかった。このたびの訓練の公表は、同じ南シナ海で基地建造などを行う中国の行動を牽制する狙いがあるとの見方が強い。
小野寺大臣は、南シナ海で潜水艦が参加する訓練について、15年以上前から行っているものと説明した。「昨年度、一昨年度にも実施している」とし、これまでも適切に公表してきたと述べた。さらに、南シナ海では米国、オーストラリア、フィリピンなどとも共同訓練を実施していて、ほかにも東シナ海、インド洋、アフリカ沖でも訓練を実施しているとし、訓練を行った場所についても、特別な意図がないことを示した。
また、日中の関係については、防衛当局間で海空連絡メカニズムなどを構築していること、また防衛交流も始まっていることを説明して、「政府全体で日中間の関係改善は良い方向に向かうように努力すべきもの」だと述べた。