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定説覆す金属の水素脆性破壊発生・進行メカニズム解明
京大・平山助教、SPring-8活用して新手法開発
航空機に深刻なダメージをもたらす金属破壊。なぜ、金属破壊は発生し、どのように進行していくのか―――。この謎の解明に挑んだ京都大学大学院工学研究科平山恭介助教授は高輝度光科学研究センターと共同で、大型シンクロトロン放射光施設「SPring-8」 において、破壊の様子を直接観察可能なX 線CTおよび金属材料の様々な情報を得ることのできる X 線回折コントラストトモグラフィー法を組み合わせたマルチモーダル3Dイメージング技術を開発することに成功した。
この技術を使って航空機にも採用されている高強度アルミニウム合金の破壊挙動の解析に適用したところ、従来、定説とされたメカニズムとは異なる真の破壊メカニズムが明らかになった。