WING
PASOLS開催、統合テーマに将官級30ヵ国から集結
後方支援の民軍連携など3日間で協議
米インド太平洋軍主導による「第47回アジア・太平洋地域後方補給セミナー」(PASOLS47)は9月26日、加盟30ヵ国の将官級実務者約100名を集め、都内で開催された。日本がホスト国を務めるのは、加盟以降2回目となる。この会議では、テーマを「統合」として、後方支援活動における民軍連携、多国間協力などを主議題に置いて、各種会議、2国間、多国間での協議を実施する。
PASOLS47は、25日の加盟国などの来日から始まり、26日の開会式以降、27日には日本文化プログラムを行って、28日まで各種会議などが開かれる。各種会議を経て、参加国間における後方分野の相互理解の促進および信頼関係の醸成を図る。インド、太平洋地域の関係各国のほか、英国やフランスといった欧州や、中国からの参加も見られた。
26日の開会式では、米インド太平洋軍J4部長のデビッドソン少将がPASOLS開催の意義を述べ、同会議がインド・太平洋地域でロジスティクスの協力を強化すると説明。加盟各国との「相互運用性と体制を高めることが目標」だとした。特に太平洋地域では、相互運用性を高めて危機に対応することが不可欠になっているとして、PASOLSを通じて「知識とネットワークを共有し、お互いに学び合いたい」と述べた。
日本からは、統合幕僚監部首席後方補給官の近藤奈津枝海将補があいさつを行った。昨今の国際社会上の課題や不安定要因は、複雑かつ多様で「一国のみでの対応は困難なものになっている」として、多国間協力による事態の対処が増大していると説明。そして「多国間の協力を支えるグローバルな後方支援が重要になってきている」と述べた。さらに、そうした後方支援の組織について「政府、省庁、国際機関、民間企業、NGOなどとの連携が必須の様相」であることを強調した。