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アエリオン、超音速ビジネスジェットAS2のその先は?
マッハ数1.6機で超音速ビジネス機と小型旅客機視野に
超音速ビジネスジェットの開発を目指すアエリオン社のトム・ヴァイス最高経営責任者(CEO)が10月15日(オーランド現地時間)、開発中の小型超音速ビジネスジェット機AS2の次を見据えた構想を明らかにした。ヴァイスCEOは「AS2の次なる世代の機体には、既存のエンジン技術のAS2のマッハ数1.4からマッハ数1.6となるだろう」としつつ、さらに「より大きな客室空間と長い航続距離を、ビジネスジェットおよび小型旅客機で実現することを可能にするだろう」との見方を示した。その上で、「完全な新型エンジンが開発されれば、マッハ数1.8、もしくはそれ以上のスピードで、さらに大きな機体を開発することができる可能性がある」としている。
ヴァイスCEOは「(開発中の)AS2は超音速トラベルの効率性、安定性、広範囲な利用のためのロードマップ上の最初のステップ」との認識を示しつつ、「今日、我々が利用可能なテクノロジーには限界がある。そのため、我々はビジネスジェットからスタートした」ことを明かした。これにより、ビジネスジェットはもちろんのこと、旅客機分野でも超音速機の開発を加速していく狙いだ。
「我々は既存のエンジンコア技術を採用している」とした上で、「超音速産業が発展するためには、市場を実証し、スピードを上げながら、騒音や排気ガスの規制を満たす新しいエンジン技術の開発に拍車をかける必要がある」と、超音速機向けの新型エンジンの開発の必要性を訴えた。