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防衛省、17年度懲戒処分10年間で最多の1166人
16年度から自衛官による違反行為など急増
防衛省は2017(平成29)年度に行った懲戒処分の状況をまとめ、処分を受けた隊員が前年度比141人増の1166人になったことを明かした。これは、2008(平成20)年度以降の過去10年間で最多となる人数。そのうち、自衛官が158人増の1134人、事務官が17人減の32人となっていて、自衛官による違反行為などが増していることを示すかたちとなった。
過去10年間の懲戒処分数の推移を見ると、08年度は17年度に次ぐ1146人だったが、その後減少をつづけ、11(平成23)年度には884人となった。以降は、微増・微減の横ばい状態が続き、15(平成27)年度になると最小の819人になった。しかし、16(平成28)年度には1025人と急増し、17年度も同様に増え、前述のとおり1166人に達した。防衛省では、最近の増加の対策として、昨年10月に「規律違反の根絶に向けた防衛大臣指示」を発出して、違反者の厳罰化を図った。また増加傾向については、すべての処分の業務処理を迅速化し、処分者数の増加につながっている面もある、との見解を示している。
※図=防衛省2008~2017年度の懲戒処分推移(提供:防衛省)