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2023.04.10

WING

揺れるスキポール空港、11月の発着枠暫定削減見送り

 年内は一安心か?24/25年の削減「脅威」は払拭せず

 スキポール空港の発着枠削減で、オランダ、ひいては欧州航空界が揺れている。オランダ政府は2024/2025年シーズンから、スキポール空港の発着回数を現在の50万回から44万回に削減することを決定。その前段階として、今年11月から「暫定的措置」として46万回に削減する方針を固めた。そこで国際航空運送協会(IATA)や、スキポール空港を本拠地とするKLMオランダ航空は裁判所に法的異議を訴えていた。
 この訴訟には他に、エア・カナダ、ユナイテッド航空、フェデックス、ジェットブルー、ブリティッシュ・エアウェイズ、ブエリング、ルフトハンザ、エアラインズ・フォー・アメリカ(A4A)らが参加した。
このほど、オランダの裁判所はIATAやKLMオランダ航空の意義を支持する決定を下した。これで果たして事は収束するのか―――。
 スキポール空港の発着枠削減問題は、オランダ政府が年間発着回数を50万回から44万回に削減することを決めたことに端を発する。政府は騒音を削減するためには飛行回数を削減するとし、今年11月から46万回に削減することを決めた。
 この政府の決定に航空会社側は、事前に十分な協議が行われなかったとして猛反発。IATAらは騒音レベル評価、騒音目標の設定、代替措置の検討などといったプロセスも経ていないと指摘した。

※この記事の概要
・オランダ政府のスキポール空港発着枠削減策の概要
・判決受けたスキポール空港対応、夜間早朝時間帯を発着制限も
 「成長」か「代償考慮」か、投じられた一石の波紋