三菱重工、三菱航空機に2200億円の追加支援

1700億円増資引受と500億円の債権放棄

　三菱重工は10月31日、国産旅客機MRJの開発を続ける三菱航空機に対して2200億円の追加支援を発表した。三菱航空機による1700億円の増資を全て親会社である三菱重工が引き受けることに加えて、三菱重工による融資債権の一部である500億円の債権を放棄する。計5度に渡るスケジュール改訂で後のない三菱航空機だが、資本を充実することでMRJの研究開発活動や事業化準備活動などを加速する狙いだ。
　三菱重工によれば、三菱航空機は2018年3月末時点で1100億円の債務超過の状況にある。そこで、ここまでも多額の投資を行っているほか、ナショナル・プロジェクトとして引くに引けない三菱重工としては、三菱航空機の資本を強化して、国産旅客機事業を継続する。

※写真＝三菱重工が三菱航空機に対して2200億円もの追加支援を発表。2020年半ばの初号機引き渡しまで、まだまだ苦難の道が続く