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2018.11.06

WING

三菱重工、3900トン級護衛艦建造契約獲得

コンパクト設計のフリゲート艦、2022年3月納入
 
 三菱重工はこのほど、防衛省が2018年度に調達を開始した3900トン型護衛艦のうち、初年度調達分2隻の建造契約を同省と締結した。2022年3月に納入する予定だ。
 この3900トン型の新型護衛艦は、周辺海域の防衛や海上交通の安全確保および国際平和協力活動などを機動的に行うことができるように、多様な任務への対応能力の向上とコンパクト化をコンセプトとしており、対機雷戦機能なども備えている。従来艦と比べてコンパクトであることなどから艦種はフリゲート(FF)となり、マルチミッション対応や対機雷戦機能などを備えていることから、「30FFM」となる
 三菱重工が獲得した建造契約は、2017年度に実施された企画提案に対する審査の結果、評価点合計が最も高かった三菱重工が主事業者に選定。2番目に高かった三井E&S造船が下請負者に選定されている。初年度契約の2隻は、三菱重工の設計図面に基づき、1隻目を当社の長崎造船所(長崎市)、2隻目を三井E&S造船の玉野艦船工場(岡山県玉野市)でそれぞれ建造し、いずれも2022年3月の引渡しする予定だ。
 なお、海上自衛隊向けの艦艇建造において、主事業者の設計図面に基づき主事業者の造船所と下請負者の造船所で同時期に建造するのは、今回が初めての取り組み。三菱重工では三井E&S造船とは共同で詳細設計作業を進めることとしており、今後は両社がプロジェクト体制で協力していくことで合意しているという。

 

※画像=3900トン級の新型護衛艦。マルチミッション対応のフリゲート艦だ(提供:三菱重工)