ウイングトラベル
カジノ・オーストリア、日本でIR事業に参入
欧州流カジノと医療モール、音楽施設を展開へ
オーストリアのカジノ・オーストリア・インターナショナル(CAI)は11月5日に東京都港区の在日オーストリア大使館で記者会見を行い、日本でIR(統合型リゾート)事業に参入すると発表した。同社はヨーロッパ流のカジノを開設するのに加え、高度な医療が受けられる「医療モール」と音楽イベントの展開が可能な施設を併設し、同業他社との差別化を図る。具体的な開設時期や場所については現時点では未定としたものの、同社がオーストリアなど世界各地で展開している施設が郊外型であることから、地方都市への展開を模索していく考え。同社はすでに東京都内に日本法人を設立済みで、今後は日本国内におけけるIR整備に関する動きを踏まえて、事業内容の詳細を詰めていく計画だ。
上質で洗練されたカジノスタイルを日本で紹介
オーストリア政府の厳しい監視の下で事業展開
カジノ・オーストリアグループは1934年にオーストリアで設立したカジノ・ゲーミング関連企業。オーストリア政府が株式の34%を所有する国営企業で、事業の展開にあたってはオーストリア政府からの厳しい監査を受けた上で取り組みを行っているのが大きな特徴だ。
海外事業は子会社であるCAIを通じて展開。現在、世界12カ国で陸上施設型カジノ25軒を運営しているほか、90隻以上のクルーズ客船で船上カジノ事業も展開している。2017年の来場ゲスト数は約510万人となっている。そうした中で同社は海外進出の新たなターゲットとして日本を選択した。
記者会見にあわせて来日したCAIのクリストフ・ツールッカ−=ブルダCEOは「われわれは長年にわたって日本におけるIRの展開について、その推移を注目してきた。日本は今後大きな市場となるのではないかと見ており、われわれは日本でエレガントで上質な洗練されたヨーロッパスタイルのカジノゲーミングを紹介したいと考えた。」と今回の新規参入の狙いについて述べた。加えて「われわれが地域の個性を尊重し、取り入れることも特徴としており、日本でも独自性の高い施設を展開したい」と意気込みを述べた。
依存症対策など健全なカジノ運営に強い自信
日本法人社長に医療法人代表の林明男氏就任
欧州有名交響楽団や音楽イベントの公演誘致
女性が気軽に楽しめるIR施設の実現目指す
※写真=オーストリア大使館で行った記者会見に出席した関係者。写真左からカジノ・オーストリア・インターナショナルのラインハルト・ベルンコプ=シュヌルヒ取締役、クリストフ・ツールッカ−=ブルダCEO、林明男日本法人社長、在日オーストリア大使館のフーベルト・ハイッス大使、ブフマンアーティスト事務所のルドルフ・ブフマン社長