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2018.11.07

WING

レオナルド、開発中のAW609飛行時間が1400時間超に

4号機が年内完成、来年はFFSや量産初号機の完成も

 レオナルド・ヘリコプターズは10月25日、開発中のティルトローター機AW609について、「現在、2機のプロトタイプ機を飛行試験に投入しており、累計1400時間以上を飛行した」ことを明らかにした。その上で、「(開発段階で)今年と来年は非常に重要な年。4号機が今年中に完成する」とし、近く4号機が完成を迎え、その後、飛行試験へと投入されていくことになる様相だ。さらに、「2019年には訓練に使うことができるフル・フライト・シミュレーターが完成することに加えて、米連邦航空局(FAA)から型式認証を取得する量産初号機も完成する」ことも明かした。ちなみに、現在2機あるプロトタイプ飛行試験機は、1機を米国フィラデルフィアに、残りの1機がイタリアで試験に投入している。量産機の最終組立工場はフィラデルフィアに設置しており、2020年初頭には顧客に対して初号機を納入する計画だ。レオナルドヘリコプターズが都内で開催した「レオナルドヘリコプターズ ジャパンセミナー2018」のなかで、同社幹部が明らかにした。
 有人回転翼機メーカーのレオナルド・ヘリコプターズが、あらたなフィールドへと進出している。それが回転翼に固定翼を組み合わせたティルト・ローターだ。さらに同社は、回転翼無人機にも進出し、機体開発を進めた。ちなみにティルト・ローターはAW609として開発が進められており、一方の回転翼無人航空機はAW HEROとして開発の開発を薦めているところ。
 「我々はヘリコプターの設計・製造で通っている企業ではあるが、我々の有する能力やパフォーマンスをベースに、ティルトローターの分野へと進出した」としつつ、「ティルトローターは有する航続距離や高速性能、高高度性能に優れている」との認識を示した。
 一方、「もう一つの分野として、回転翼無人航空機にも力を入れている。この分野は、お客様が無人航空機を導入した時に、性能のみならず、オペレーティングコストでもメリットを享受することができるように機体を設計している」ことにも言及した。

 

※写真=AW609は民間機の認証を初めて取得するティルト・ローターとなる。固定翼・回転翼の優位性を併せ持つAW609は様々なミッションで高速性能・航続距離などの性能を活かすことができる(提供:レオナルド・ヘリコプターズ)

※写真=無人ヘリコプターのAW HERO。ティルトローターと共にレオナルド・ヘリコプターズが強化するのが無人機分野だ(提供:レオナルド・ヘリコプターズ)