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2023.08.18

WING

米戦略軍司令部コットン大将、三位一体の核戦力近代化重要性強調

 中国の核増強計画注視、「同水準の2カ国と同時に相対」

 米戦略軍司令部のアンソニー・J・コットン空軍大将は8月16日(現地時間)、ネブラスカ州オマハで開催された米シンポジウムの席上、「我々は2つのほぼ同水準のライバルと相対し、その拡大抑止に焦点を当てている」と話すなど、中国とロシアを念頭に、その脅威が高まっていることに警鐘を鳴らした。その上で、「我々が直面するであろう課題に対応するため、規模や適切な兵力態勢を検討している」と述べた。
 ロシアに関しては、有人爆撃機、大陸間弾道ミサイル、潜水艦発射プラットフォームなど、およそ5900発の核兵器を保有。一方、中国は現在、約350~400発の核兵器を保有しており、2030年までに1000発以上の核兵器を保有する計画を発表済みだ。
 コットン大将は両国の核兵器開発について、「戦略軍司令部では両国の開発を真剣に受け止めている」とコメント。とくに「我々が評価し、日々注目しているのは、(中国の)準備態勢および総兵力数はどうなっているのかという点だ」と、中国の脅威の高まりに懸念を示した。コットン大将は今年2月、中国の地上配備型システムが「実際、我々が保有している数を上回っている」と議会に通告しており、その勢いは「減速している様子は見られない」と述べた。

※この記事の概要
・米国が進める核戦力の近代化 など