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2018.11.12

ウイングトラベル

成田中間決算、収益・利益とも民営化以来最高に

 通期営業収益・経常利益で過去最高見込み

 成田国際空港会社(NAA)が発表した2018年度中間連結決算(4〜9月)によると、営業収益は前年同期比10.6%増の1251億円、営業利益は24.5%増の311億円、経常利益は30.6%増の303億円の増収増益となったものの、中間純利益は14.5%減の205億円の減益を計上した。
 会見した夏目誠社長によると、旺盛な訪日需要でアジア方面を中心に発着数が拡大し、国際旅客が増加したことで、「営業収益、営業利益、経常利益は民営化以降最高を更新した」が、中間純利益は「前年同期に計上した厚生年金基金の代行返上益がなくなったことで減益」となった。それでも前年同期に続く過去2番目の中間純利益で、前年同期のような特殊要因を除くと、「実質、中間期過去最高の増収増益」となった。
 上半期は航空機発着回数は、前年同期より1%増の12.9万回と上半期過去最高で、空港使用料収入が増収となった。さらに国際線旅客数が8.5%増の1811万人と大幅に伸びたことで、旅客数全体では5.8%増の2173万人と、4期連続で最高値を更新。旅客施設使用料収入が増収となった。物販・飲食収入、構内営業料収入については、国際線旅客の増加と併せて、前年度下期より順次開業した新店効果などで増収となった。そのため、営業収益として1割を超える大幅な増加となった。
 通期連結業績予想は、アジア方面を中心に旺盛な訪日需要が続き、下期も引き続き国際線を中心に航空取扱量が増加する見込みであるため、前回予想(2018年5月11日発表)から上方修正した。そのため営業収益は前期実績より7.4%増の2484億円、営業利益が10.5%増の515億円、経常利益が13.8%増の492億円、当期純利益が11.2%減の319億円と予想して、営業収益、営業利益、経常利益で過去最高の増収増益を達成する見込み。当期純利益については、やはり前期に計上した代行返上益がなくなる特殊要因で減益となるが、実質的な増益だとした。