ウイングトラベル
★サウジアラビア政観、旅行促進へ棗椰子会開催
近現代のイスラムと西欧のせめぎあいも魅力
サウジアラビア政府観光局は9月26日、サウジアラビアへの旅行需要促進へ第2回の棗椰子(なつめやし)会を都内で開催した。今回は考古学が専門で、早稲田大学総合研究機構の長谷川奏客員教授が「アラビア半島ヒジャーズ地方北域の魅力について」と題して講演した。
長谷川教授は、アラビア半島の魅力の一つに地溝帯が走る紅海があり、紅海は大陸を分断する一方で、両者を密接に繋げ、地中海やインド洋からも、ヒトやモノが活発に行き交いしたと語った。
同教授はヒジャーズ地域がヨルダン、エジプト、イスラエルに隣接し、映画「アラビアのロレンス」の舞台となったように、近現代ではイスラムと西欧がせめぎあう地域だったことを説明した。その上で、サウジアラビア観光の魅力について、古代文化としてのイスラムを指摘する一方で、近現代のヨーロッパが植民地として中東に入ってきた歴史とのせめぎあいの部分を挙げた。