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2023.10.03

WING

中部空港、規模復活させた消火救難・救急医療訓練実施へ

 10月12日実施、全50機関・400名参加の大規模訓練

 

 中部国際空港で来る10月12日、航空機事故が発生した場合に備えるべく、空港内外の関係機関との相互連携深化を目的とした消火救難・救急医療活動総合訓練を実施する。
 中部国際空港によれば、この訓練は毎年1回事故想定を変えて実施していたが、新型コロナウイルス感染拡大によって2020年度以降、実施見送り、もしくは規模を縮小して実施していた。今年は実に4年ぶりに規模を通常に戻したかたちで実施するという。
 今回の事故想定は、台北発XYZ航空2023便が14 時00分に第1エンジントラブルで中部国際空港の滑走路36側から着陸したものの、滑走路を離脱しA8誘導路を走行中、第 1エンジンが爆発炎上したというもの。乗客、乗員は緊急脱出を開始しているが多数の負傷者が発生した状態を想定して行う。

※写真=全50機関が参加する中部空港の大規模な消火救難・救急医療活動総合訓練だ。写真は2019年度のもの(提供:中部国際空港会社)
訓練では大型バスを事故機に見立てて行う計画で、参加人員は約400名、車両34両、ヘリコプター4 機を投入する。
 中部国際空港緊急計画連絡協議会が主催し、大阪航空局中部空港事務所、消防、警察、海上保安庁など公的機関をはじめ、愛知県医師会を中心とした医療機関、航空会社などの協力機関を含め全50機関が参加する予定だ。
 具体的な訓練の中身としては多岐におよび、例えば消火活動訓練、交通規制及び誘導警戒訓練、合同対策本部の設置及び運営訓練、通関・入国・検疫対応訓練、救助救出訓練、担架搬送訓練、応急救護訓練、トリアージ(傷病者の緊急度、重症度分類)活動訓練、ドクターコマンダー活動訓練、DMAT(災害派遣医療チーム)活動訓練、負傷者搬送訓練、血液搬送訓練、検視・検案活動訓練、家族・遺族対応訓練、DMORT(災害死亡者家族支援チーム)活動訓練などを行う予定だ。

※写真=コロナ影響で中止や規模縮小を余儀なくされたが4年ぶりに規模を戻して訓練を行う(提供:中部国際空港会社)