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2023.11.16

WING

防衛装備庁、技術シンポジウム4年ぶりの会場開催

 松本政務官、デュアルユース技術進展で国民生活も影響

 防衛装備庁は11月14日、都内ホテルで「技術シンポジウム2023」を開き、4年ぶりとなる会場開催によって、現在取り組んでいる研究の成果など、基調講演や出展ブースで紹介した。防衛省では防衛三文書の改定で、国内の防衛生産・技術基盤を防衛力そのものだと位置付けて、積極的に維持・強化を進める考えを示したところ。さらに今年10月1日には防衛生産基盤強化法が施行され、国内の技術基盤強化の政策を強力かつ迅速に進めていくとした。シンポジウムでも装備庁が力強く推進する防衛生産・技術基盤強化の取組みを強調し、来場した防衛産業関係者へ協力を求めた。
 開会のあいさつを述べた松本尚防衛大臣政務官は、ウクライナや中東情勢をはじめ、日本周辺では核を保有する3ヵ国と対峙しており「戦後最も厳しい安全保障環境の中にいる」ため、今後の防衛力を見ることができるシンポジウムの開催が大いに意義のあることだと強調した。
 さらに今年10月の防衛生産基盤強化法の施行を踏まえた上で「科学技術の急速な発展が、安全保障環境にも大きな影響を及ぼす」ことになるとし、防衛産業以外の技術の進展も重要だとした。加えて、防衛産業の発展と防衛技術の進歩によって「デュアルユースとして国民の生活にも影響する」ことになるため、防衛産業の研究・開発においては「民生の先端技術を取り入れて活用することが、日本の防衛力そのものに直結する」と説明した。