WING
三菱電機受注のカタール衛星が打上げ成功
スペースXロケットで打上げの静止通信衛星
三菱電機は11月16日、カタールの国営衛星通信事業者であるエスヘイルサット(Es’hailSat)から受注した通信衛星「エスヘイル2」を米国フロリダ州ケープカナベラル空軍基地よりスペースXロケットにより打上げに成功したことを発表した。
同衛星は三菱電機が日本の衛星メーカーとしてアラブ諸国から受注した初めての衛星で、16日午前5時46分(日本時間)に打上げられ、午前6時18分にロケットからの分離に成功した。今後エスヘイル2は高度約3万6000キロの静止軌道まで移動して、軌道上での性能確認試験を行った上で、2019年1月以降にエスヘイルサット社に引き渡す予定という。
この衛星受注契約はいわゆる軌道上引渡しの、打上げを含む包括契約となっており、打上げは下請けとしてスペースX社が実施した。
エスヘイル2衛星は、KuバンドとKaバンドの高出力先進通信システムを搭載し、エスヘイルサットのより広範囲で大容量かつセキュリティも高い商用TV放送、商用データ通信、さらに政府系機関向け通信サービスに利用される。また、静止衛星で世界初のアマチュア無線通信サービスにも利用されるという。
※写真=スペースXロケットによるエスヘイル2衛星の打上げ(提供:スペースX)