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JAXA、インフレータブル型回収システム実証成功
火星着陸探査機や低軌道からの帰還機に応用へ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月2日16時00分、「先進的宇宙工学技術の実証実験」を目的とした観測ロケット「S-520-33号機」を、内之浦宇宙空間観測所から打ち上げることに成功した。ロケットは正常に飛翔し、打ち上げから543秒後に内之浦南東海上に落下した。
同ロケットには、将来、ロケットや衛星、探査機へ応用することを目指した4つの実験機を搭載して打ち上げた。
火星着陸探査機、あるいは小型衛星の地球低軌道からの帰還機へ適用することを目指したインフレータブル展開型エアロシェル(RATS-L)のほか、インフレータブル伸展プラットフォーム (IEP)、実験データを効率良く収集し、地上へと送信するPIデータ収集装置(PDC)、そして小型高性能航法センサー(NANA-ka)を搭載した。そのいずれの装置についても、正常かつ計画通りに動作したことなどが確認された。今後、収集したデータの解析を進めていくことになる。
※この記事の概要
・展開型エアロシェル、直径2.5m
かつてない大型シェルを実証
・インフレータブル構造を進展 など