記事検索はこちらで→
2023.12.12

WING

ANA NEO、バーチャル旅行プラットフォームローンチ

 非航空系事業拡大戦略の柱の一つに成長するか?

 ANAグループのANA NEOは12月11日、ユーザーの分身となるアバターを使ってメタバース空間内でバーチャル旅行やショッピングすることができるプラットフォームアプリ「ANA GranWhale」を、日本向けに公開した。
 スマートフォンを使って、いつでもどこでも、いつか行きたいあの場所へ―――。「ANA GranWhale」では、リアリティあるグラフィックを最大のウリとしたバーチャル旅行を楽しむことができるほか、アバターが身に着ける服などデジタルアイテム、さらには現実世界のユーザーの手元に商品が届くECなど、多様な楽しみ方を提供するプラットフォームだ。
例えば、バーチャル旅行でユーザーが訪れた旅先に興味関心が高まれば、リアルの旅に繋がるかもしれない。実際、バーチャル旅行中にホテルの宿泊予約を行うこともできるなど、ユーザーが即座にアクションを取ることができることも大きな特徴の一つだ。
 ANA NEOが設立されたのが2020年8月のこと。新型コロナパンデミックでANAグループの主軸である航空運送事業が大きく傾くなか、リスク耐性を高めるべく、非航空系収入の柱を伸ばしていく戦略が打ち出されるなかでスタートした。今回ローンチしたプラットフォームは、さらに開発の深度を深めていく計画で、今後ANAグループの非航空系事業戦略の一翼を担うまでに成長していくか、注目されるところだ。
 会社設立から3年が経過し、いよいよメタバース空間上にプラットフォームアプリを実装することに成功したANA NEOの冨田光欧社長は、具体的な目標数字に関しては言及を避けたが、「まずはアプリのダウンロード数をしっかりと稼ぐ。そして、やはり長く滞留(アプリ利用の継続)して頂くことが目標」だとし、「現状、メタバース空間の最大の課題の一つは、ユーザーがなかなか滞留しないということだろう。いくつか仕掛けをするなかで、アプリをダウンロードして頂き、なおかつ滞留して頂くことを目標にしていく」と話した。

※この記事の概要
・次なるステップはNFTマーケットと融合
 最終的に現実と仮想空間繋げた街づくり
・バーチャル旅行、国内外64カ所の旅先用意

 ガイドが歴史文化やトリビア提供
・Skyモール、計14店舗が出店

 各地の銘品販売で地域創生に貢献も
・現実で遠く離れても仮装空間で一緒に旅を

 テキストや音声でコミュニケーション  など