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2023.12.13

WING

カワサキモータス、航空レシプロエンジン事業進出

 2030年までにガソリン、35年までに水素エンジン型式証明
 

 

 カワサキモータスの伊藤浩社長は12月12日、「航空用レシプロエンジン事業への進出を目指す」ことを明らかにした。伊藤社長は「ガソリンエンジンは2030年までに、水素エンジンは2035年までに型式認証取得を目指して進めていく」と話すなど、その研究開発が順調に進捗していることを明かした。
 同社の計画では、来年には直列6気筒ガソリンエンジンのサンプルエンジンの提供を開始し、一方の直列6気筒水素エンジンに関しては2027年をターゲットにサンプルエンジンの提供を介する計画だ。
 伊藤社長は2030年以降の同社の更なる成長を見据えた更なる取り組みについて、同社のレジャー製品に搭載されているエンジンは「軽量・コンパクトながらも大出力を生み出すことができる優れた特徴がある」ことに言及。このエンジン技術と、川崎重工業の航空機事業のノウハウを活かし、航空用レシプロエンジン事業に参入することを決めたことを説明した。
 伊藤社長は「航空用エンジンはターボファンエンジン、ターボシャフトエンジンが一般的だが、当社が開発を進めている航空用レシプロエンジンは、同クラスのターボシャフトエンジンと比べて質量がほぼ同等ながら、燃料消費量は3~5割優れている」と、同社の持つ技術的な優位性を説明。「低燃費エンジンは環境面における利点のみならず、航空機の運航事業者にとっても大きな経済的メリットとなる」ことに言及した。

 

※画像=航空用レシプロエンジン事業に参画。将来は水素の活用も視野に入れる(提供:川崎重工業)

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