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北海道7空港、最低落札価格は720億円に
事業期間30年間、国交省・自治体ら実施方針策定
国土交通省と旭川市、帯広市、北海道ら3月29日、2020年度からスタートする北海道内7空港の一括民営化に向けて、その事業の概要などを定めた「実施方針」を策定・公表した。事業期間は30年間(不可抗力延長で最長35年)とし、事業期間中、事業者が毎年度国に均等に支払う対価として1年度当たり24億円を支払うことになった。事業期間は30年間であることから、最低落札価格は720億円となる。
今後国や地元自治体は7空港一体運営に向けて、今年4月頃に募集要項を公表し、9月頃に一次審査結果を通知する。その上で、今年9月頃から来年4月にかけて競争的対話を行い、来年5月頃から第二次審査、同年7月頃には優先交渉権者を選定する。2020年1月頃には7空港一体のビル経営を開始し、6月には新千歳空港の滑走路運営も民間に移行。10月頃に旭川空港滑走路、21年3月頃に稚内、釧路、函館、帯広、女満別空港の滑走路も民間運営へと移行する計画だ。
北海道7空港一括民営化は、国が管理する新千歳空港、稚内空港、釧路空港、函館空港の国管理4空港と、地元地方公共団体が管理する旭川空港、帯広空港、女満別空港の地方管理3空港を”バンドル”(一体)運営するという試み。旺盛な訪日外国人需要やLCCの就航で急速に伸びている新千歳空港という北の大地の巨大な玄関口と、赤字不採算の経営環境などにある空港を一体化して民間が運営することで、効率的な道内空港運営を図るほか、道内航空ネットワークの充実強化、道内の広域観光振興を図ることが狙いだ。
※写真=北海道7空港の一括民営化に向けた実施方針が公表。いよいよ北の大地の7空港一体運営に向けた作業が本格化する。写真は新千歳空港