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2024.01.26

WING

東レ、ステンレス鋼に匹敵する高強度プラスチックフィルム

 超高分子量ポリエチレン原料に独自の押出・二軸延伸技術で実現

 

 東レは1月24日、ステンレス鋼に匹敵する高強度を有するプラスチックフィルムを開発することに成功したことを発表した。このフィルムは、高分子材料の特長である軽量性・絶縁性・柔軟性を維持しながら、引張強度が最大1200MPaと、金属材料に匹敵する高強度を有するという。
 超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)は、汎用のポリエチレンと比較して分子量が10倍大きく、強度に優れることから高強度繊維の原料として使用されている。しかしながらUHMWPEは、その分子量の大きさから分子鎖の絡み合いが大きく、成形加工性が低いことから、従来二軸延伸による高強度フィルム化は困難だった。
 そうしたなか東レは、独自の押出・二軸延伸技術を活用することで、UHMWPEの分子鎖を二次元方向に高度に配向させたナノ構造を実現することに成功。ステンレス鋼に匹敵する高強度フィルムを創出したという。

 

※写真=超高分子量ポリエチレンを原料にステンレス鋼に匹敵する高強度プラスチックフィルムを開発した(提供:東レ)

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