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2024.02.01

WING

ANAHD、通期予想上方修正も第4四半期単体で2億円赤字

 供給拡大で国際線単価が「正常化」傾向、貨物単価も下落

 

 ANAホールディングスは1月31日、通期業績予想を上方修正した。これは第3四半期までの実績を踏まえたもの。売上高は2兆300億円(当初計画:1兆9700億円)と、過去2番目の数字を見込むほか、営業利益は1900億円(同:1400億円)、経常利益も1900億円(同:1150億円)と、それぞれ過去最高となる見通しだ。最終利益も1300億円(同:800億円)と、これも過去2番目の利益を確保する見通し。
 ただ、数字をみても分かるように各利益段階で第3四半期決算時点を下回ることになる。これはすでに第2四半期決算発表時にも公表していたが、下期に約400億円の減益要因を載せているため。
 ANAホールディングスは従来から、今下期の減益要因として燃油費が高騰すること、機材および人員確保のために人件費・委託費が増加すること、そしてA320neoファミリーの搭載エンジンであるPW1100G-JMエンジン問題で一時的に同型機が運航することができなくなるためと説明していた。
 同日、都内で記者会見に臨んだANAホールディングスの中堀公博CFO(上席執行役員)は「直近の状況でみると、当初よりも高騰しておらず、その影響はそれほどなくなった」との見解を示す一方、「機材と人材関連費用は10月末の時点に比べて増加する見通し」にあることを明かした。

 

※写真=記者会見に臨む中堀CFO

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