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2024.03.14

WING

スペースワン「カイロス」初号機、打上げ5秒後に爆発

 自律飛行安全システムが作動か、データ解析急ぐ

 スペースワンは3月13日午前11時1分頃、国産民間ロケット「カイロス」初号機の打上げを、和歌山県串本町に開設した「スペースポート紀伊」で実施したものの、リフトオフから5秒後、空中で爆発した。落下した破片などによって、周辺の森林で一部火災が発生したものの、消防の消火活動によって鎮火した。「カイロス」の機体及び破片は「スペースポート紀伊」内に落下したとのことで、警察、消防とも協力した結果、第三者被害は発生しなかった。
 搭載した衛星を軌道投入することができれば、国産の純民間開発によるロケットとしては国内初の打上げ成功となっていた「カイロス」。ところが、その初号機打上げは、5秒のフライトで散ってしまった―――。
 同日、記者会見に臨んだスペースワンの豊田正和社長は「飛行中断措置が取られた」と説明。同社によれば、「カイロス」に搭載していた自律飛行安全システムが働き、「カイロス」は、自律的かつ意図的に爆発したとの見解が示された。
ただ、現在、豊田社長を本部長とする対策本部を立ち上げて、リフトオフから5秒間の飛行データなどの解析作業を進めており、機体にどのような事象が発生していたのか、原因究明にあたっており、そもそも自律飛行安全システムの健全性を含めて調査を進めているという。

※この記事の概要
・カイロスの自律飛行安全システムとは?
・再発防止策定後、できるだけ早期に打上げ再開 など