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2024.03.18

WING

宇宙天気に影響及ぼす太陽フレア発生条件を発見

 東海国立大機構・富士通、AIのWide Learning適用

 

 東海国立大学機構と富士通は、月・火星・惑星間空間での人類活動の安全確保を目指した宇宙放射線の発生予測に関する共同研究において、富士通のAIプラットフォームである「Fujitsu Kozuchi」に搭載された説明可能なAIの「Wide Learning」を適用し、宇宙天気に影響を及ぼす太陽高エネルギー粒子の増加要因となる太陽フレアの発生条件を見出す成果を得たことを発表した。
 東海国立大学機構と富士通は昨年2月24日に締結した包括協定の下、東海国立大学機構名古屋大学宇宙地球環境研究所と富士通が、人類の活動圏が宇宙に広がる近未来を見据えた宇宙天気予報の高度化に関する共同研究を展開中だ。宇宙天気は、宇宙での活動はもちろん、生活に関わる通信障害や衛星測位の乱れ、航空路決定などに影響を及ぼすため、国内外で宇宙天気の観測や高度化に向けた研究が進められている。
 宇宙天気現象の中でも、とくに人工衛星や、宇宙飛行士などの人体へも直接影響するものとして太陽高エネルギー粒子が存在するが、太陽高エネルギー粒子はフレアやコロナ質量放出に伴って突発的に形成され、宇宙空間を伝搬する宇宙放射線の一種であり、宇宙空間において直接被ばくすると致死線量に達する場合もある。そのため、今後さらに加速する人類の宇宙進出に向け、安全を確保するためには、太陽高エネルギー粒子の発生とその量の予測が重要になるとみられている。

 

※画像=AIのWide Learningで太陽高エネルギー粒子の増加要因となる太陽フレアの発生条件を発見(提供:東海国立大学機構、富士通)

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