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ボーイング、FAA監査で不適合事項の多くはコンプラ違反
専門家パネル報告書、手順の複雑さ・変更多さなど指摘
ボーイング民間航空機部門のスタン・ディール社長兼最高経営責任者(CEO)は去る3月12日(現地時間)に従業員に向けて、1月5日に飛行中のアラスカ航空で発生した737MAX(737-9型機)の非常口扉脱落事故に関するメッセージを発した。それによれば、米連邦航空局(FAA)が実施していた製造監査について「FAAの査察官が1月と2月に(737組立工場の)レントン工場の立入調査を実施し、当社の生産と品質管理を監査した」ことに触れつつ、「この監査で不適合とされた事項の大半は、我々が承認したプロセスや手順に従っていない」というコンプライアンス違反だったことを明らかにした。
この監査結果を受けてボーイングは検査のレイヤーを増やすなど、品質を向上させるために講じたほか、(1)監査中にコンプライアンス違反が指摘された各従業員と協力し、作業指示書と手順を完全に理解させること、(2)3月1日以降、737型機の全作業セルで毎週コンプライアンスチェックを実施すること、(3)各シフトにおいてコンプライアンスとFODの掃討を完了するための時間を確保すること、(4)すべてのツールボックスをチェックし、適合していないツールボックスはすべて撤去すること、そして(5)これらを遵守するため、3月中に737プログラムの追加監査を実施するとした。
※この記事の概要
・作業の見直し・改善も進む
・米運輸安全委員会、8月6日と7日に公聴会 など