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2024.05.07

WING

防衛研究所、核の新たな時代、米露中三大核大国へ

 軍備管理が終焉の危機、抑止より複雑化

 防衛研究所(NIDS)は、核兵器を巡る新たな国際安全保障環境について研究した「核時代の新たな地平」を刊行した。冷戦時代が過ぎ、今後第2の核時代として政治的・軍事的な変化について考察するとともに、新領域へ戦場が拡大することで核兵器システムや軍備管理の変化について示す。4月24日には執筆陣がディスカッションを行い、核の拡散が進むことで抑止の計算が一層複雑化し、国際秩序の動揺が予想されるとした。パキスタンや北朝鮮などで頻繁に核実験が行われる第2の核時代が進む中、戦略的安定をもたらす軍備管理が終焉の危機に瀕し、米国・ロシアに加えて中国という、三大核大国という新たな構図が生まれる見通しだとした。