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2024.05.07

WING

欧州委員会、航空20社“グリーンウォッシング”で警鐘

 「グリーン」「持続可能性」「SAF」などの言葉も槍玉に

 欧州委員会とEU消費者当局(消費者保護協力〈CPC〉ネットワーク:CPC当局)は4月30日(現地時間)、航空会社20社に対して、環境に配慮しているように装う、あるいは欺瞞している“グリーンウォッシング”(greenwashing)のような誤解を招く可能性のある複数の種類の行為を特定したとして、書面を送付したことを発表した。書面を受け取った航空会社に対して、30日以内にEU消費者法に準拠した慣行にするよう要請したという。
 ベルギー経済監督総局、オランダ消費者市場庁、ノルウェー消費者庁、スペイン消費者局が主導するCPC当局は、消費者が航空券に上乗せした料金を支払う事によって、航空会社が気候プロジェクトに資金を拠出する、もしくは持続可能な燃料(SAF)を使用することで、フライトによって発生するCO2排出量を相殺することができるという航空会社の仕組みに焦点を当てた。
 CPC当局は、誤解を招く行為、あるいは不作為と見なされる可能性があることを懸念。航空会社側が主張するCO2相殺が、確かな科学的証拠に基づいて実証できるかどうかまだ明らかにしていないとの見解を示した。