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三菱重工23年度、受注・売上収益・当期利益で過去最高
防衛・宇宙、スタンドオフ等で受注・売上収益大幅増
三菱重工業は5月8日、2023年度3月期決算を発表した。それによれば、受注高が前年同期比48%上昇した6兆6840億円と急伸したほか、売上収益が11%増の4兆6571億円となり、事業利益は46%増の2825億円、当期純利益も70%伸びた2200億円と、大幅な増収増益で着地した。同社によれば、受注高、売上収益、当期利益など、各指標で過去最高を更新した。この好決算を受けて1株当たりの配当についても、2023年度は当初年間160円(22年度:130円)で計画していたところ、40円増配した200円とする。ちなみに、1株当たりの年間配当が200円に達したのも過去最高だ。
前述したように、2023年度決算は好決算となったが、受注高は全セグメントで前年度実績を上回る結果となり、前年度比2兆1827億円を上乗せするかたちとなった。とくにGTCC、原子力、そして防衛・宇宙セグメントの受注高が大きく伸びた。とりわけ防衛・宇宙事業に関しては、政府による防衛力の抜本的強化方針を受け、スタンドオフ防衛能力強化に関する案件をはじめとして複数の大型案件を獲得したことが寄与した。
また、売上収益に関しても、前年度から4543億円増収となっており、全セグメントで前年度実績を超えた。製鉄機械、物流機器、そして防衛・宇宙事業の売上収益が大幅に伸びた。防衛・宇宙事業の売上収益の伸びについては、航空機・飛翔体、艦艇・特殊機械の売上が増加したことが貢献した。
※写真=記者会見に臨む泉澤社長
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