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2024.05.15

WING

日本空港ビル決算、赤字から一転し最高益に

 羽田国際旅客3倍近い伸び、過去最高に

 日本空港ビルデングが発表した2024年3月期連結決算(2023年4月1日~2024年3月31日)は、売上高が前期比92.5%増の2175億7800万円であり、営業利益が295億2700万円(前期105億7900万円赤字)、経常利益が272億2500万円(120億6400万円赤字)で、当期純利益が192億5500万円(39億100万円赤字)となった。低迷していた航空旅客の回復によって前期の2倍に迫る増収になり、2020年3月期以来となる3年ぶりの黒字化を達成するとともに、営業利益および経常利益で過去最高となった。
 日本空港ビルによると、2023年5月の新型コロナウイルス感染症の全面解除によって航空旅客の着実な需要回復が続いたとしており、羽田空港の国内線旅客は前期比約15%増となり、コロナ禍前の2019年(暦年)比で約9割まで回復した。国際線旅客は、旺盛なインバウンド需要がけん引して前期の3倍弱に達し、2019年(暦年)を上回って過去最高となった。費用面では旅客数および売上増に伴って営業費用の増加も見られたが、すべてのセグメントで売上が増加したため、大幅増益となった。
 業績の回復によって期末の普通配当は、前回予想から1株当たり12円増配の37円とした。また2023年7月に創立70周年を迎えたことを記念して5円の記念配当を行う。そのため期末配当金は42円となり、年間配当金は、67円となる。

※この記事の概要
・次期見通し、旅客増で増収も減益見込み
 資材・人件費など高騰、維持管理コスト高
・施設管理運営業売上44.4%増

 物品販売業は約2.7倍に
純資産250億円、自己資本比率は36.5%  など