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2018.12.07

ウイングトラベル

海外旅行過去最高の74.3万人、消費額増加

JTB年末年始旅行動向、韓国11%増予想

 JTBがまとめた年末年始(12月23日〜来年月3日)の旅行動向によると、海外旅行者数は前年同期比4.3%増の73万4000人、国内旅行者数は1.1%増の2989万4000人、総旅行者数は1.2%増の3062万8000人となり、海外旅行者数、総旅行者数ともに過去最高が予想される。
 年末年始の海外旅行者数は3年連続のプラスで、今年は年間過去最高だった2012年の海外旅行者数1849万人を上回ることはほぼ確実で、1900万人にどれだけ近づくか注目される。
 また、国内旅行も2年連続のプラス。今年は自然災害に見舞われ、8月から10月にかけて、旅行需要が大きく減退したが、いち早い「ふっこう割」の効果もあり、年末年始はプラス傾向を維持すると予想される。
 年末年始の総旅行消費額は海外旅行が8.3%増の1571億円、国内旅行が4.6%増の9865億円、合計5.1%増の1兆1436億円。1人当たりの平均費用は海外旅行が3.9%増の21万4000円、国内旅行が3.4%増の3万3000円。
 海外、国内ともに旅行消費額は、旅行者数を上回る伸びを示している。とくに、海外旅行平均費用は燃油サーチャージの上昇、ヨーロッパなどの長距離の旅行が多いことが前年比8000円の増加につながった。海外旅行の出発日のピークは、12月29日、30日、近場のアジアを中心に年始の1月2日、3日も増加すると予想される。
 海外旅行は昨年に続き、今年も増加傾向が続いており、それに加えて、今年の年末年始は、休暇が12月29日の土曜から1月3日までの6日間続き、さらに4日の金曜をを休めと9連休が可能という日並びの良さが長期休暇を可能とし、旅行需要を喚起した。加えて、今年は12月22日の土曜から24日のクリスマスが振替休日で、年末に3連休もあり、旅行需要はさらに高まると予想される。
 JTBのアンケート調査によると、今年の年末年始について、「昨年より長く休みが取れそうだ」が10.4%、「昨年より収入が増えた」が13.7%と1割を超えて増加、年末年始の旅行意欲が高まっている。
 海外旅行の方面別人数予測では、サイパンへの減便が続きグアム・サイパンが減少、韓国、香港、欧州が前年より5ポイント以上増加している。とくに韓国は10.8%増と1割を超える伸びを予想している。また、中国3.1%増、台湾4.3%増、タイ4.9%増、シンガポール2.9%増とアジアはプラス傾向にある。
 ロング方面は欧州とともに、オーストラリアが6.3%増と好調を維持している。ハワイも1.6%増とプラス、北米は前年並みと予想している。
 ルックJTBの予約状況を見ると、ハワイ、韓国などでは、年末出発に加えて、1月2日以降の出発も多く、価格の下がる時期を選んで旅行する人も増えている。ヨーロッパ方面は引き続き好調で、とくに北欧などが人気。
 アジア方面では、香港・マカオ、ベトナムが人気。香港・マカオは、10月に港珠澳大橋が開通したこともあり、注目度が高まっている。ベトナムは、ベトナム航空が10月から関西−ダナン線を就航、福岡空港−ハノイ線も週4便からデイリー運航になるなど供給増により需要が拡大している。

 

※表=JTB調査・年末年始海外旅行人数推計