WING
ジャムコ、岐路に立つシート事業、新規開発は「一時凍結」
抜本的見直し、人員・サプライチェーンは内装品に振り分け
ジャムコの航空機シート事業が岐路に立たされている。「新規開発を凍結し、まずは止血と既存契約の確実な履行を徹底する」(恒松孝一社長)として、抜本的な見直しを迫られる事態に陥っている。
ジャムコの航空機シートセグメントでは、787型機向けのプレミアムクラスシート「Venture」やシンガポール航空向けファーストクラスシート、さらには全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)向けのファーストクラスシートなど、プレミアムクラスのシート開発・製造に注力してきた。
同セグメントの売上高は2020年度に80億円、経常損失36億円となり、その後パンデミックの影響もあって売上が大きく減退。2022年度には売上高39億円に対して、経常損失27億円を計上し、昨年度にはパンデミックが収束してきた需要の戻りの影響で売上高92億円に急増したものの、経常損失が40億円に達した。