DJI、世界初、エベレストでドローン配送

　ごみ持ち帰りも、危険な氷瀑を一足飛び

　DJIは6月5日、世界最高峰エベレスト（チョモランマ）において、ドローンによる試験飛行に世界で初めて成功したことを発表した。試験飛行は今年4月に実施しており、ネパールのドローンサービス会社のAirlift、映像制作会社の8KRAW、ネパール公認山岳ガイドのMingma Gyalje Sherpa（ミンマ・ギャルジェ・シェルパ）らと協力して行った。
　この試験飛行には「DJI FlyCart 30」を投入。エベレストの極限の高度・環境条件下でも計15 kgのペイロードを空輸することに成功した。試験飛行中、酸素ボトル3本とその他の物資1.5 kgをエベレストベースキャンプから第1キャンプ（海抜5300～6000 m）まで空輸し、復路ではゴミを持ち帰った。
　エベレストのべースキャンプと第1キャンプ間は、最も危険なステージであるクンブ氷瀑によって隔てられている。理論上、ヘリコプターでも同じ飛行作業が可能だが、危険とコストが大きいため、滅多に使用されることはないという。

※この記事の概要
・死と隣り合わせのクンプ氷瀑渡河
　ドローンなら往復12分で15kg空輸　　など