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2024.06.19

WING

JAL株総、鳥取社長「先頭に立って安全守り抜く」

 年始の羽田事故、連発した安全トラブルを陳謝

 日本航空(JAL)は6月18日、都内で第75期定時株主総会を開いた。鳥取三津子社長となって新たな体制で臨んだ初の総会。冒頭、鳥取社長から羽田空港で発生した海保機との衝突事故について陳謝。さらに連続して発生した安全上のトラブルに触れると、航空局へ提出した再発防止策を確実に実行するとして「私が先頭に立ち、確かな安全を守り抜く」と、安全を最優先に取り組む意思を示した。総会では749人の株主が出席。剰余金の処分、取締役選任、監査役選任の3つの議案が上程され、いずれも原案が可決された。株主からの質問は15人で、所要時間は2時間ちょうどだった。
 また鳥取社長は23年度の業績について、フル・サービス、LCC、マイル・ライフ・インフラのあらゆる事業領域で、前年度比のみならずコロナ禍前の2019年度比においても増収となり好調に回復したことを説明。国際線旅客はインバウンド中心に好調に回復しており、有償旅客キロがコロナ禍前の約8割まで回復。国内線旅客では19年度と同等の水準まで回復したことを報告した。さらに貨物事業では、貨物専用機を導入して、貨物収入の最大化を図っているとした。LCC事業については確実に規模を拡大しており、特にZIPAIRでは成田発着路線のネットワーク拡充が進んでいるなか、営業利益率が10%超、EBITが通期で黒字化を達成したことを報告した。今後は、マイル・ライフ・インフラのサービス拡大させてサステナブルな成長を図る。

※この記事の概要
 ・気候変動リスク対応に猶予なし
 19年比国際線規模1.4倍もCO2排出量1割減
 ・整理解雇、同じこと起こさないことが責務
 不安全を立ち止まって立て直す環境へ
 ・カスハラガイドANAと共同作成へ
 若手活躍できる土壌づくり注力  など