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浸水した関空、総浸水量は270万m3に
浸水主因は高潮より高波の護岸越波
関西エアポートは12月11日、去る9月4日に関西空港を直撃した台風21号で同空港が浸水被害を受けて、一時的に機能不全に陥ったことについて、空港内の総浸水量を推算したところ、約230万~270万立法メートルにのぼったことを明らかにした。浸水要因としては、護岸を波が越えたことのほか、VOR/DME部の護岸転倒箇所からの流入、さらにはポンプが停止したことによる雨水排水管からの海水の逆流や降雨などが原因と分析。浸水の主要因は、高潮による護岸からの越波ではなく、むしろ高波による越波だったとの推定結果を明かした。
関西エアポートによれば、台風21号直撃時の潮位は、過去最大クラスであった第2室戸台風による潮位を下回ったものの、波浪解析モデルによる推算した波高は、台風21号の強風により、5メートルを超えていたとのこと。これは過去に観測された波高と比較すると、非常に大きい、との認識を示した。
※写真=270万立法メートルもの浸水被害に見舞われた関西空港(提供:関西エアポート)