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岩屋防相、いずものF-35B搭載「攻撃型でない」
他国の壊滅的破壊能力なし、あくまで多用途運用
新たな防衛計画の大綱で示される可能性の高い「いずも」型護衛艦でのF-35B運用について、岩屋毅防衛大臣は「本来、ほかに母基地がある航空機を、時々の任務に応じて搭載するというのは、決して攻撃型空母というものには当たらない」と述べ、一部から批判の的となっている“他国の壊滅的な破壊をもたらす能力”には当てはまらないことを強調。12月11日の閣議後会見で見解を述べた。
「いずも」型護衛艦に空母機能を付与する改修については、いわゆる攻撃型空母には当てはまらず、防衛のための必要最低限の装備であることが前提となる。しかし、戦闘機の発着が可能となることで、相手国を攻撃する能力を持つことになるなど、これまでの防衛の範疇を超える可能性を指摘する声が多い。国民からの理解が得られにくいなど、与党内からも指摘されているところ。
岩屋大臣は、防衛省として丁寧かつ詳しく説明して、与党や国民から理解を得たい考え。「空母」としての国際的に定まった定義はないとし、これまで政府が説明してきた攻撃型空母については、「攻撃に要する様々な種類の航空機を、常時載せたかたちで運用される、また、他国の壊滅的な破壊を可能とするような能力を持ったもの」だと話す。そのため、任務に応じて母基地のある航空機を「いずも」型護衛艦へ搭載するということは、攻撃型空母には当たらないと説明。「丁寧に説明して理解をいただきたい」とした。