記事検索はこちらで→
2024.07.04

ウイングトラベル

★23年度航空輸送、国際旅客コロナ禍前の75%に

 国内旅客は19年度超、航空需要完全回復へ

 国土交通省が発表した本邦航空運送事業者による2023年度航空輸送統計(2023年4月1日〜2024年3月31日)によると、国際航空輸送の旅客数が前年度比85.7%増の1766万人で、貨物輸送重量が6.7%減の137万3022トン。国内定期輸送では旅客数が15.6%増の1億481万人で、貨物重量が1%増の55万5035トンだった。国際・国内とも旅客が大幅に回復し、国際線ではピークだった2019年度の約75%になり、国内線では19年度を上回って推移した。
 国際航空輸送の旅客数はコロナ禍からの著しい回復を見せ、人キロベースでは前年度比57.1%増の895億8218万人キロ、座席利用率が6.5ポイント上昇した78.1%となった。方面別では各方面で旅客が伸びており、特に中国方面が545.2%増の184万3841人と大幅に伸びており、そのほか韓国線では159.3%増の146万4975人、ハワイ・グアムなど太平洋線では134%増の158万4970人と、いずれも2倍以上の伸びを見せた。
 国内定期航空輸送の旅客数は前年度よりも約1.6割上回り、19年度比でも約90万人を上回ってコロナ禍から完全に回復したといえる。人キロベースでは前年度比15%増の993億5424万人キロで、座席利用率が8.6ポイント上昇した75.2%だった。さらに主要空港同士をつなぐ幹線の旅客数は前年度比13.8%増の4485万人で、人キロベースが13.3%増の477億209万人キロ。それ以外のローカル線では旅客数が17%増の5995万人、人キロベースが16.6%増の516億5214万人キロだった。
 そのほか23年度全体で燃料消費量が前年度比10.8%増の948万3150キロリットルだった。そのうち国際線の国内給油では266万2927キロリットル、国外給油が271万9422キロリットル。国内では定期便が404万7821キロリットルで、その他が2万5718キロリットル(うち航空ガソリン2339キロリットル)となった。

 

〈国際線方面別実績〉
▼中国=旅客数:184万3841人(545.2%増)/貨物量:32万2061.381トン(1.2%増)
▼韓国=旅客数:146万4975人(159.3%増)/貨物量:2万9619.771トン(26.4%増)
▼その他アジア=旅客数:801万9053人(78.9%増)/貨物量:44万1511.011トン(16.3%減)
▼米大陸=旅客数:318万5538人(25.5%増)/貨物量:40万1697.852トン(12%減)
▼ハワイ・グアムなど太平洋=旅客数:158万4970人(134%増)/貨物量:4万4273.919トン(54.6%増)
▼ヨーロッパ=旅客数:111万2068人(59.6%増)/貨物量:11万1579.169トン(12,6%増)
▼オセアニア=旅客数:45万4307人(69.2%増)/貨物量:2万2279.356トン(27.1%増)

※グラフ=国際航空輸送の旅客数・貨物量の推移(提供:国土交通省)