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ANAHD第1四半期、国際線好調で売上過去最高5167億円
整備費膨らみ利益前年割れも高水準キープ
ANAホールディングスは7月30日、2025年3月期第1四半期決算を発表した。それによると、売上高は前年同期比557億円増加した5167億円と、過去最高を更新。営業利益は134億円減少した303億円に、経常利益も64億円減の368億円となり、過去2番目となった。四半期純利益は59億円減少した247億円で着地し、過去4番目の水準となった。
同日、記者会見に臨んだANAホールディングスの取締役常務執行役員の中堀公博グループ最高財務責任者(CFO)は、「当第1四半期は、主に航空事業において、引き続き好調な旅客需要と貨物需要を着実に取り組んだ結果、 売上高が過去最高の5167億円となった」と説明。営業費用に関しては、「運航規模に連動する費用を中心に増加したことに加え、人材への投資などを計画通り進めたことなどから、 前年から691億円増加し、4864億円となった」ことを明かした。
ちなみに、営業費用は計画対比で100億円ほど上振れた。これは整備費が膨らんだことが主な要因で、その半分は為替に起因したものとのこと。残る50億円のうち30億円は収入との両立にはなるが、受託整備の費用拡大に。さらに、不具合整備が10数億円ほど増えたことが拡大したことを明かした。
通期業績見通しに関しては、売上高が前年同期比1340億円増加する2兆1900億円、営業利益が379億円減の1700億円、経常利益は476億円減の1600億円、そして純利益は470億円減の1100億円と予想。今年4月末に公表した業績予想から変更はない。
中堀CFOは「足元では7月にパリ、ミュンヘン線をデイリー運航(週7往復)に増便し、8月にはウィーン線を復便する。さらに12月以降、新たにミラノ、ストックホルム、イスタンブールの3路線を開設する。これにより、欧州方面の供給量を昨年に比べ1.3倍に増やし、今後も旺盛な国際線需要を確実に掴んでいきたい」と話した。
・国際線旅客事業、旅客収入が13%拡大
業務渡航回復傾向、レジャーの回復には時間要す
・国内線旅客事業、旅客収入は6%増加
・ピーチ収入は10%増の306億円と好調
・AirJpan、機材トラブルでプロモ中止
第3四半期から予約は回復傾向 など