「ようこそ宇宙へ」、ヴァージンが有人宇宙飛行に成功

宇宙旅行時代の幕開け、最高高度は82.7km

　有人宇宙旅行サービスの実現を目指すヴァージン・ギャラクティックが開発中のスペースシップ2（VSSユニティ）が12月13日（米カリフォルニア州モハベ現地時間）、有人で宇宙空間への初飛行に成功したことを発表した。その最高到達高度は51.4マイル（約82.7キロメートル）であったことから、現在日本などの宇宙ベンチャーらが目指している高度100キロメートルには到達していないものの、宇宙旅行の始まりに向けて新たな歴史の1ページが開かれたかたちだ。
　ヴァージン・ギャラクティック社では、2011年にスペースシャトルの運航が終了して以降、米国から打ち上げられた初めての有人宇宙船とし、商用旅客用に設計した有人宇宙機が宇宙に到達したのは、今回が初めてと、その歴史的な意義を強調。前述したように、ヴァージン・ギャラクティックの機体は最高高度82.7キロメートルまで到達したが、その最高スピードも、およそマッハ数3に達した。ヴァージン・ギャラクティック・ミッション・コントロールは、VSSユニティが上昇して宇宙空間に到達した際には、「ユニティ、ようこそ宇宙へ」と祝福したという。

※写真＝有人宇宙に成功したヴァージン・ギャラクティック（提供:ヴァージン・ギャラクティック）

※写真＝スペース・シップ2は最高高度82.7キロメートルに達した（提供:ヴァージン・ギャラクティック）

※写真＝リチャード・ブランソン氏と有人宇宙飛行に成功したクルーたち（提供:ヴァージン・ギャラクティック）