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将来宇宙輸送システム、再使用ロケット離着陸機試験着手
国産再使用ロケット向け来年には串本町で離着陸試験も
宇宙ベンチャーの将来宇宙輸送システムは8月14日、再使用型の宇宙往還ロケット開発のキー技術となるロケットの離着陸試験「ASCA hopper」(アスカ・ホッパー)を開始したことを発表した。
同社によれば、すでに1トン級エンジンの単体燃焼試験を7月に着手しており、今月も継続。試験機開発でも着陸脚の単体試験を月内に行うほか、統合燃焼試験用のEM電装箱組立を行う予定だ。9月末にはアビオニクス統合試験を、10月にエンジン統合燃焼試験、12月に着陸脚落下試験を実施し、来年には試験機を使った離着陸試験を、和歌山県串本町で実施することを計画している。同日、都内で記者会見に臨んだ畑田康二郎社長らが明らかにした。
将来宇宙輸送システムは前述したように、2025年にも「ASCA hopper」試験機の離着陸試験を実施する計画にあるが、その後、再使用型ロケット「ASCA1」シリーズの打上げへとステップアップすることを目指す。
畑田社長は「我々の目標としては2028年までに実験を完了させて、人工衛星の打ち上げサービスなどを始めていきたい」との計画を明かした。