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2024.08.26

WING

日本エアロ、東京メンテセンター5年以内に能力拡充検討

 市場シェア47%、拡大するサフランエンジン整備需要対応

 日本エアロスペースが、サフラン・ヘリコプター・エンジンズ(サフラン)製のエンジン整備を担う「東京メンテナンスセンター」の能力を拡充することを検討していることが分かった。日本エアロスペースの蔵前浩社長が明らかにした。
 蔵前社長は「5年以内、できればもう少し早い段階で、より広いスペースを確保すべく現在の施設に加え、別途新設するなどして、能力の拡充を図っていきたい。少なくとも既存の能力を2倍にしていくことを検討する」との考えを明かした。
 この背景にあるのが、日本市場におけるサフラン製エンジンシェアが、拡大の一途を辿っているため。サフラン製エンジンが搭載されたヘリコプターは、消防防災、警察、ドクターヘリ、報道など、さまざまな公共ミッションで活躍しており、「東京メンテナンスセンター」は、それら重要ミッションを担うヘリコプターの運航を支えている。
 「日本市場において、官公庁・民間へリコプター(自衛隊機を除く)の326機にサフラン製エンジンが搭載されている。これは市場全体の47%に達する計算で、マーケットシェアは約50%近くに達する」ことに触れつつ、「このマーケットシェアを鑑みれば、現在の東京メンテナンスセンターの能力では手狭となってくることは明白」として、国内および世界情勢を見極めつつ、同センターの能力拡充を図っていくことを検討しているとした。

※写真=Mototok製Spacer8600。リモコン式電動牽引車が日本でも導入が進んでいる(提供:日本エアロスペース)