吉田統幕長、モンゴルと「強固な信頼関係」創出

　空軍種間協力進展、防衛協力の方向性具体化へ

　吉田圭秀統合幕僚長は8月30日の定例会見で、今月4日から7日までのモンゴル訪問でガンビャンバ参謀総長とハイレベル懇談を行ったことと、多国間共同訓練のカーンクエストを視察したことを説明した。この出張で吉田統幕長は、相手国のカウンターパートと「強固な信頼関係を創出し、防衛協力の方向性について忌憚ない意見交換行うことができた」とした。さらに視察した演習では、今回初参加となった航空自衛隊とモンゴル空軍の共同訓練を確認できたとして「空軍種間の連携という新機軸の成果が今表れている」と述べて、2国間の関係が深まっていることを喜んだ。
　これまでモンゴルとの防衛協力は、陸軍種間での能力構築支援や共同演習への参加とともに、防衛大学校での留学生受入れなどが主体だったが、今回新たに空軍種間での共同演習が行われたことに加え、これまでにもハイレベル会談や防衛交流が進展しているとして、関係が強化されていることを評価した。吉田統幕長は、今後さらに装備技術協力やサイバーなど新たな分野へ専門家交流が拡大していくことや、さらなる多国間のネットワーク拡大へ期待感を示し、「今後の日モンゴル防衛協力の方向性が具体化できた」とした。