ウイングトラベル
★航空輸送統計6月、国際旅客が92%まで回復
利用率は8割超、国内旅客は微減も同水準で推移
国土交通省は、本邦航空運送事業者による6月分の航空輸送統計速報を発表した。国際航空の旅客輸送量は168万2000人で、前年同月比では23.1%増、コロナ禍前の2019年同月比では7.2%減となった。人キロベースでは83億870万2千人キロであり、前年比が14%増、19年比が7.2%減で、座席利用率が81.4%だった。訪日旅客の急増によって国際線旅客も大幅に回復しており、コロナ禍前の9割強の旅客数となった。
国内定期航空の旅客輸送量は827万7000人で、前年比が1.8%減、19年比が0.4%減となった。人キロベースでは78億1529万1千人キロで、前年比が1.4%減、19年比が0.4%減で、座席利用率が73%だった。国内航空の需要はコロナ禍前と同等の水準で推移したものの、物価高などの影響もあって前年をわずかに下回った。
貨物輸送量は超過手荷物・郵便を含め、国際航空貨物では13万8783トンで、前年比19.8%増、19年比6%増となり、トンキロベースでは7億6691万6000トンキロで、前年比15.1%増、19年比5.8%増であり、重量利用率が71.1%となった。国内の輸送量は5万4130トンで、前年比5.3%増、19年比23.1%減になり、トンキロベースが5831万2千トンキロ、前年比4.8%増、19年比22.8%減、重量利用率が50.7%だった。
航空機燃料の消費量については、合計で81万6555キロリットルになった。そのうち国際線の国内給油が23万7340キロリットル、国外給油が24万4044キロリットルになった。一方で国内線では定期便では33万1058キロリットルで、その他が2040キロリットル(うち航空ガソリン149キロリットル)だった。
航空機を使用した事業における航空機の稼働実績は、前年同月比3.2%減の8134時間16分だった。そのうち固定翼の飛行機が10.3%減の3394時間45分、回転翼のヘリが2.7%増の4739時間31分となった。事業別では、航空機使用事業の飛行機が11.2%減の3169時間45分で、ヘリが4.1%減の2309時間13分だった。遊覧では飛行機が30.8%減の9時間32分で、ヘリが16.3%減の257時間2分。貸切では飛行機が7.6%増の215時間28分、ヘリが15.1%増の2092時間15分となった。
〈国際線方面別実績〉
▼中国=旅客数:22万7411人(83.9%増)/貨物量:3万3369.014トン(27.7%増)
▼韓国=旅客数:14万1015人(18.4%増)/貨物量:3955.029トン(72.7%増)
▼その他アジア=旅客数:70万7694人(21.7%増)/貨物量:4万2146.562トン(16.2%増)
▼米大陸=旅客数:30万2105人(2.9%増)/貨物量:3万8720.918トン(17.6%増)
▼ハワイ・グアムなど太平洋=旅客数:16万7528人(26.3%増)/貨物量:4973.979トン(51.1%増)
▼ヨーロッパ=旅客数:10万5179人(18.6%増)/貨物量:8938.468トン(0.4%減)
▼オセアニア=旅客数:3万1041人(12.2%増)/貨物量:1776.131トン(3.2%増)
〈国内路線別実績〉
(幹線)
▼羽田−新千歳=旅客数:80万5273人(2%増)/貨物量:8954.3トン(0.4%増)
▼羽田−伊丹=旅客数:38万716人(7.9%増)/貨物量:3635.816トン(3.2%増)
▼羽田−関西=旅客数:8万8572人(0.7%増)/貨物量:580.102トン(19.5%増)
▼羽田−福岡=旅客数:66万8836人(0.3%減)/貨物量:7814.674トン(1.5%減)
▼羽田−那覇=旅客数:48万2733人(0.7%増)/貨物量:7913.454トン(4.6%減)
▼成田−新千歳=旅客数:19万139人(9.9%増)/貨物量:1088.161トン(1万3537.8%増)
▼成田−伊丹=旅客数:1万6653人(13.9%増)/貨物量:2.769トン(21.1%増)
▼成田−関西=旅客数:6万4669人(11.9%増)/貨物量:2325トン(皆増)
▼成田−福岡=旅客数:11万8652人(0.6%増)/貨物量:0トン(皆減)
▼成田−那覇=旅客数:6万88人(0.8%減)/貨物量:249.163トン(167.4%増)
▼伊丹−新千歳=旅客数:10万3212人(3.6%減)/貨物量:519.187トン(35.5%増)
▼伊丹−福岡=旅客数:4万6773人(10.4%増)/貨物量:145.984トン(53.1%増)
▼伊丹−那覇=旅客数:9万7071人(7.5%増)/貨物量:2176.012トン(1.2%増)
▼関西−新千歳=旅客数:11万2895人(6.6%減)/貨物量:28.321トン(35.8%増)
▼関西−福岡=旅客数:3万7639人(6%増)/貨物量:0トン
▼関西−那覇=旅客数:9万9568人(4.3%減)/貨物量:227.672トン(0.3%減)
▼福岡−新千歳=旅客数:6万4884人(13.8%増)/貨物量:322.42トン(11.6%減)
▼福岡−那覇=旅客数:16万1367人(1.1%増)/貨物量:852.282トン(10.7%増)
▼新千歳−那覇=旅客数:9448人(2.7%減)/貨物量:0トン
(主要ローカル線)
▼羽田−鹿児島=旅客数:17万2478人(5.1%減)/貨物量:1031.224トン(13.8%増)
▼羽田−熊本=旅客数:14万1223人(3.1%減)/貨物量:588.454トン(1.4%増)
▼羽田−広島=旅客数:13万9521人(12.6%減)/貨物量:477.049トン(45.2%増)
▼羽田−長崎=旅客数:11万5358人(0.8%減)/貨物量:362.023トン(3.3%増)
▼羽田−松山=旅客数:11万6394人(3.3%減)/貨物量:374.667トン(36.4%増)
▼中部−新千歳=旅客数:12万579人(6.1%減)/貨物量:123.59トン(9.8%減)
▼羽田−宮崎=旅客数:9万8923人(0.3%増)/貨物量:221.315トン(0.5%増)
▼その他のローカル線=旅客数:376万3708人(3.1%減)/貨物量:8432.047トン(16.4%増)
※写真=6月の国際線旅客はコロナ前の9割強まで回復した