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アラスカ航空グループ、ハワイアン航空買収完了
単一運航証明取得へ、合併に米運輸省が前提条件も
アラスカ航空グループは9月18日(現地時間)、ハワイアン航空の買収を完了したことを発表した。これによりハワイアン航空は正式にアラスカ航空グループの傘下に入ったかたちだが、ハワイアン航空のブランドも存続する。
当面の間、両航空会社は別の航空会社として運航を継続する。これは米連邦航空局(FAA)による運航証明が、それぞれ分かれているため。そのため今後、単一航空会社として運航することができるよう、米連邦航空局(FAA)から単一運航証明を取得することを目指す。そのための申請は、去る7月15日に当局に実施済みだ。この単一運航証明を取得するまでの間、ウェブサイト、予約システム、ロイヤリティ・プログラムは個別に維持・運営していくことになる。
アラスカ航空グループとハワイアン・ホールディングスは昨年12月3日、アラスカ航空がハ経営難に直面したワイアン航空の発行済み株式を1株あたり18米ドルで買収する契約を締結。アラスカ航空は総額19億ドルでハワイアン航空を買収することになり、このなかにはハワイアン航空の9億ドルの純負債が含まれるとしていた。
ただ、米国におけるここ最近の流れでは、買収は米司法省が撥ね付けるケースが相次いだことから、今回のケースも難しいかと思われた。そうしたなかアラスカ航空グループは雇用維持の方針を打ち出したほか、ハワイ地域で様々な活動を展開するなど、ロビー活動を展開。今回の買収実現に向けた動きを強力に推進。その結果、今年8月20日に米司法省が企業統合を規制したハート・スコット・ロディノ法(HSR法)に基づく審査を完了し、合併を承認するなど大きく前進していた。
※この記事の概要
・ ハワイアン航空、暫定経営陣発足