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2019.01.07

WING

イルクート、MS-21-300型機の飛行試験3号機を完成

 ロシア・統一航空機製造会社(UAC)は去る2018年12月26日に、傘下のイルクートがMS-21-300(露語表記:MC-21-300)型機の飛行試験3号機を完成させたと発表した。UACによれば、12月25日には最終組立工場からイルクーツクにある工場のテスト試験班に引き渡したとのことだ。
 既に行われた試験飛行1号機は認定試験に合格しており、飛行試験4号機の組み立ても既にイルクーツク工場で始まっている。また18年12月現在、2機がGFRI(Gromov Flight Research Institute)でフライト認証試験を受けており、静的試験機はTsAGI(ツアギ、Central Aerohydrodynamic Institute)で耐久試験に参加することになっている。
 UACとイルクートの社長であるYury Slyusar氏は「2018年は飛行試験と地上認証試験が行われた結果、顧客への引き渡しを目的としたMS-21-300型機の部品等の生産を開始しました。2019年はMS-21-300型機の新たな試験や生産能力向上に取り組みます」と述べた。
 またロシア連邦経済産業大臣のデニス・マントゥロフ氏は「2018年は航空産業にとって生産的であることが分かったと自信を持って言えます。飛行試験機の完成と認証試験の合格によりMS-21プログラムが着実に進捗していると確認できたからです。本プログラムの一環として、航空機製造会社の大幅な近代化が行われ、新たなはおテク企業の創設や民間航空プロジェクト発展のための環境が整備されました」と語っている。

〔MS-21-300型機概要〕(A320型機)
▼全長:42.3メートル(37.5メートル)
▼全幅:35.9メートル(35.8メートル)
▼最大客室幅:3.81メートル(3.7メートル)
▼航続距離:5900キロ(6300キロ)
▼座席数(標準、2クラス):163席(165席)

 

※写真=完成したMS-21-300型機の飛行試験3号機(提供:UAC)

※写真=MS-21-300型機はA320型機相当の大きさとなる(提供:UAC)