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石破内閣発足、自衛官処遇改善など関係閣僚会議で着手
共感と納得、5つの「守る」を内閣の柱に
10月1日に第102代内閣総理大臣に就任した石破茂首相が同日夜、記者会見に臨み、自衛官の採用拡大・処遇改善などに向けた関係閣僚会議を設置することのほか、従来から石破首相が持論としてきた日米地位協定の見直し、さらにはアジア版NATO構想などにも言及した。
防衛大臣経験者である石破首相の下、防衛大臣には同じく防衛大臣経験者である中谷元氏が就任。さらに、官房長官は防衛大臣経験者の林芳正氏が続投し、外務大臣に同じく元防衛大臣の岩谷毅氏が就任するなど、安全保障・防衛政策に明るい顔ぶれが、石破首相を支えることになった。
石破首相は会見のなかで「私が、長い間、政治家として大切にしてきたことは、国民の皆様の納得と共感」であることを強調。「国民の皆様に対して、勇気と真心を持って真実を語る。それが政治の役割だというふうに40年近く信じてきた。謙虚で、誠実で、温かい政治を行っていく」とし、「この内閣の基本方針は、“守る”ということ。5つの“守る”ということを実行する」と話すなど、国民の共感と納得、そして5つの「守る」を柱とした内閣の舵取りを行っていく考えを明らかにした。
石破首相が会見で掲げた5つの“守る”とは、「ルールを守る」「日本を守る」「国民を守る」「地方を守る」、そして「若者・女性の機会を守る」というもの。「この5本柱、“5つの守る”を実現し、未来を創り、そして未来を守っていくため、粉骨砕身、取り組んでいく」とした。
※この記事の概要
・現実的国益踏まえた外交展開、法の支配重視
装備だけではない抜本的防衛力強化を推進
・地位協定見直しでも同盟揺るがず
米国内に訓練基地、陸・空自訓練環境整備
・アジア版NATO構想、法解釈など含め議論は加速 など