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ボーイング労組、64%が反対票でまさかのスト継続
組合「10年以上搾取された」と深い溝、早期に交渉再開
ボーイングに対して約1カ月半ものストライキを実施している国際機械工(IAM)航空機労組は10月23日(現地時間)、ボーイングが去る10月19日に提案していた新たな労働協約を組合員投票で否決した。これによりストライキは継続する。同日公表された決算で第3四半期累計の純損失が、すでに約80億ドル規模にまで膨れ上がっているだけに、今回のストライキ継続は傷口をさらに大きく広げるものとなる。
ボーイングが去る10月19日に新しい労働協約では、4年間で35%の賃上げ(1年目12%、2年目8%、3年目8%、4年目7%)を図るというもので、9月8日時点の提案である25%(1年目11%、2年目4%、3年目4%、4年目6%)から、会社側大きく譲歩していた。
議会やホワイトハウスを巻き込んだ騒動に発展していただけに、さすがに今回は交渉成立かと思われた投票は、蓋を開けてみると、組合員の64%が反対票を投じる結果に。依然として会社側の提案と組合側の要求には大きな隔たりがあり、かつ組合側の会社側に対する怒りをあらためて浮き彫りにする結果となった。
※画像=組合側の投票でボーイングが提示した提案が2度目の否決。ストライキが継続されることに(提供:IAM)