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英国、日本など非欧州圏ETA申請は今月27日から
英国・アイルランド籍除き入国者は入国前必須に
英国政府は来る11月27日から、日本など非欧州圏の電子渡航認証「ETA」申請の受付を開始する。2025年1月8日から英国入国時に「ETA」が求められることになるという。さらに、欧州圏の対象者は2025年3月5日より申請することが可能となり、2025年4月2日以降、英国入国時には「ETA」が必要となる。これにより、英国およびアイルランド国籍者を除き、英国へ入国者はすべて入国前に「ETA」または電子ビザ(e-Visa)による渡航許可を取得することが必要となる。
「ETA」は入国者のパスポートとデジタル上で紐づけられ、英国入国前にセキュリティチェックを実施することで、入国管理の安全性を確保する。米国やオーストラリアなどが既に採用しており、セキュリティを強化しつつ、渡航手続きを円滑化する狙いがある。
英国政府によれば、「ETA」の申請費用は10ポンド(約1973円)。発行から2年間有効となる。パスポートの有効期間内であれば複数回の入国が可能となり、1回の入国につき最長6カ月まで英国に滞在することができる。対象者は、「英国ETAアプリ」を通じた手続きによる申請が可能だ。ちなみに湾岸協力会議(GCC)加盟国からの入国者は既に「ETA」の取得が求められている。
シーマ・マルホトラ内務省政務次官(移民・市民権担当)は「ETA」導入について、「デジタル化は、年間数百万人の英国への渡航者にスムーズな体験を提供するものであり、渡航者を温かく迎えることにより、英国の観光産業へ320億ポンド以上の貢献が期待されている」とコメント。その上で「ETA導入の拡大は、最新の技術と管理システムの実装を通じたセキュリティ強化の一環」であることを強調した。
また、「英国での生活や就労、留学を希望する方に対する物理的なビザ証明書ではなく、デジタル形式でのe-Visaが発行されており、紛失や盗難、改ざんのリスク軽減にも繋がっている。e-Visaの導入により、物理的な証明書の受け取りや郵送の手間がなくなり、手続きが簡略化されている」ことにも触れた。
英国政府は現在、生体認証居住許可証(BRP)やスタンプ付きパスポート、ビザラベル付きパスポートなどの物理的書類を使用する在住移民に対し、早急にオンラインアカウントを作成し、e-Visaへ移行することを求めている。多くのBRPは今年12月31日に有効期限を迎えるため、対象者へ期限前の手続きを推奨している。
このアカウントを作成することでオンラインサービスでの権利証明をはじめ、個人情報やパスポート情報の管理が可能となる。